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船を造る

物を運ぶには人が担いで運ぶ。馬やロバに担がせて運ぶ。馬車に乗せて運ぶなど、いくつかの方法があるが、大量の輸送では、古代から船を使うのが最も効率がよかった。都市が水路やお堀の近くにあるのはそのため。

 

最初は、丸太をくり抜いたカヌーや竹や丸太を合わせた筏。カヌーは横波に弱く安定感がないし、筏は安定するがスピードがなく動作は鈍いし波に弱い。そこで、魚を見て船の形をイメージする。そのためには、丸太ではなく板が必要になる。

 

波に強い構造にするには魚の腹の部分の骨の形を逆さにすればよい。骨格が強度を増すので船の設計は現在でも同じ。魚の形にすればスピードも出やすいし漕ぎやすい。船が風を受けると流されるので、帆をつけて利用するようにした。

 

船の骨格のアーチ構造は、思ったよりも強く嵐にも耐えうる構造。そこで、人々はアーチ構造を橋梁や水道橋、巨大建造物の屋根に利用するようになる。自然や生き物は人々に大きなヒントを与えてくれる。

 

帆を左右に動くようにすれば好きな場所に移動できる。シンプルな一枚帆の船は古代から使われている。船の進路を安定させるために舵が付けられ、重心を下げて横倒しにならないように船底に重い荷物を詰め込む。荷物がなければ石を詰めてバラストにした。

 

大量の物流に船は大活躍するようになり、帆掛け船があれば遠洋航海も可能になり、人々は大洋に出かけるようになる。古代人が太平洋や大西洋を渡ったとしても不思議ではない。縄文時代の日本は朝鮮と交易があったぐらい。古代人は遠洋航路を拓いていった。

 

帆があれば、かなり遠洋まで航海できる。星や月、太陽を見て位置を知り、行くべき方角も認識できる。陸地が見えなくなっても航海に支障をきたさない。お酒にすれば水は腐らない。肉は燻製や塩漬けにすれば傷まない。ドライフルーツや乾燥野菜にすれば航海に持っていける。

 

 

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