文明や文化は続けられるが、人は100年持たずやり直し
僕たちが今、快適な生活が送れるのは多くの人々のおかげで、技術の発展は知識の積み重ねによってできたものだし、技術の進歩のためには多くの失敗があり、その失敗を分析検証し、整理整頓して受け継いできたからこそ、今の成長や成功がある。僕たちは、先人たちの知識や経験を、書籍を読んだり映像を観たりすることによって知ることができる。
人間の平均寿命は約80歳。元気に働ける年齢は20歳ぐらいから70歳ぐらいまでの50年。新たに生まれてくる人たちに、先人たちの知識や経験や技術を受け継いでもらうためには教育が必要となる。生まれてくる人たちに教育を施すことを忘れたら、そこで、先人たちが累々と積み重ねてきたものがなくなってしまう。
野生動物は何代経っても同じ生活の繰り返しで、生活が快適になっているということはないが、人類だけは教育によって多大なる進歩を遂げてきた。生物の中で人類だけが学ぶということを行っている。産業革命以降は、特に教育の重要性が認識されて、誰もが働くための基礎となる知識や経験を学校によって会得できるようにした。
多くの知識を得ることによって、更に発展した料理を創作することもできる。更なる美味しい作物を育てることもできる。もっと便利な機器を提供することもできる。医療の発展も期待できる。未知の災害に対しても対策を講じることができる。より豊かで便利な生活を過ごせるようにできる。教育こそ、人類が必要とするすべての根幹となる。
大人は、自分の稼ぎの中から税を納めて、そのお金から学校を作ることに文句を言わない。多くの親は、我が子の学費を稼ぐために労苦をいとわない。子供の頃は勉強が嫌だった大人も多くいるが、大人になると嫌だった教育の大切さがわかり、我が子にはしっかり学んでほしいと願っている。受験生は、そうした人々の思いも知って励みにしてほしい。