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悩みはやがて感謝に変わる

 

生きていれば、怒りや悲しみ、苦しみや落ち込みなど嬉しいことばかりではない。僕なんかいなくなればいいのにと思うほどに落ち込み悩むこともある。でも、それが生きているってことの証で、だからこそ生きていられることに気が付く。

 

死んでしまえば、苦しみも悲しみも楽しさも感じることはない。悩み苦しみ、もがき嘆く、その繰り返しのところどころに喜びや楽しさが見え隠れしているが、悩み苦しみ、もがき嘆くからこそ感じるものでもある。

 

生きているってそうそう楽しいことばかりではなく、裏切られたり傷つけられたりすることの方が多い。憎しみや怒りに打ち震えることもある。誰にも相手にされないこともある。押しつぶされそうになることすらある。

 

そうしたことがあるからこそ、喜びを感じ、楽しさを味わい、嬉しさを満喫し感謝することもできるようになる。若い頃にはただがむしゃらに生きているだけだが、それでも生きてさえいれば味わい深い喜びや感謝を感じるようになる。

 

20代の頃は僕自身、死んだ方がよほどましだと思ったし、父親からも腹を切って死ねと言われたが、死ぬほどの勇気がなかった。どんなに惨めでも生きていたいと思った。70歳手前になると、あのときの苦労が実ったと感じて感謝している。

 

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