心配事はなくならない
道を歩けば車にひかれないかと心配し、電車に乗れば脱線しないかと心苦しくなり、食事をすれば危険な添加物が混入されていないかと焦り、仕事をすれば苛められないかと警戒し、友に会えば二度と会えないのではないかと思う。いちいち心配していればいくらでも心配事を増やすことが出来る。
人は多くの心配事の中で生きている。いちいち気にしていれば身が持たないほど多くのリスクがある。そこで多くを考えないようにして安全に歩けると思い込み、脱線しないと信じ、食事はよかったと思うようにし、仕事は楽しいと思い込み、友に会えばまた会いたいと思うようにしている。
心配している人にすれば、どうしてあの人はあんなにのんきなのと心配される。でも、多くを気にしていれば外を歩くことすらできない。それぞれ程度はあるにせよ、あまり気にしないようにして暮らしている。生きていること自体が心配の種なのだから、なるようになるさと開き直ることも生きていくには大切なこと。