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自然はすべてを肥料にする

 

僕が住んでいる和歌山県有田郡有田川町はミカン農家の方が多い。農家は雨の日も風の日も日照りの日も作物を育てて、育てた作物を自分たちで食べたり売ったりして暮らしている。

 

雨風や日照りなどの自然そのものはすべて作物の肥やしになり、強くたくましく育っていく。作物が育つには雨も風も日照りも必要で、そのどれも大切。人もまた、雨風や日照りもたくましく育つには必要。

 

雨風があるから、日照りが続くからと弱音を吐くのではなく、そのどれも自分が育つには必要なこと。それがわかるのは収穫を迎えたときで、人でいうなら死の間際なのかもしれない。田畑はそうしたことを教えてくれる。

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