幾つになっても人は同じ
小学低学年の頃、一学年上の人でも大人に見えたが、自分がその学年になると自分は何も変わっていない。高校生の頃、成人を迎えた若者を見ると大人に見えたが、自分が成人を迎えると自分は何も変わっていない。社会人になった頃、中年の方に会うと大人だなと思ったが、自分が中年になると自分は何も変わっていない。
中年の頃、還暦を過ぎたご老人に会うと人生を達観した大人に見えたが、自分が還暦を過ぎると自分は何も変わっていない。小学低学年の頃の自分と感じ方も思うことも変わらない。還暦をとうに過ぎてしまった年になっても、立派で謙虚で冷静なご老体になったとも思えない。
自分は自分で少年の頃と何も変わっていないのに、小学高学年になると低学年の学生が幼く見えたし、成人を迎えると高校生が幼く見え、中年になると若者が幼く見え、還暦を過ぎると働く中年が若く見える。還暦を過ぎると、自分より年下の人を若いと思うが、自分が年老いたご立派な人間になったとは思えない。
もういい年だからやめなさいと言われても、自分にはその自覚がない。もういい年だからジッとしていなさいと言われても、気持ちは若い頃のままなので興味津々。若者と同じように感じるし、同じように行動したくなる。おそらく死ぬまでこうした気持ちは変わらない。自分は幾つになっても少年のまま。
ご老体だから恋をしない、チャレンジしない、なんてことはない。心はいつまでたっても少年のまま。若者のように恋もしたいし興味のあることは挑戦だってしたい。ガチンコで働いてもみたいし、徹夜で未来を語り合いたい。恋人と朝まで見つめあって愛し合いたいなどご老体だからないなんて大間違い。