クレーマーシニアが増えている
団塊世代は退職してからクレーマーになる傾向がある。生まれたときから受験戦争で毎日勉強。難関校に合格しても一流企業に就職するのはまた一部の人間だけ。必死になって生きてきたからこそ、今の自分がある。退職してからは、毎日が暇で、再就職するほど金銭的に困っている訳ではない。退職してから1年で遊ぶことにも疲れ、家でゴロゴロしている。
こうした人は、チョッとした周りのことが気になり注意したくなる。クレームと云うよりも上司的な指導育成クレーム。「君は、お客様の注文を聞いた時にメモするべきだろう。」「テーブルはいつも拭き掃除が基本だし、その布巾で食器を拭いてはいけないね。」「できたことはマニュアルとして報告しなさい。」などと温厚だがねちっこい。いつまでも、こうした指導型クレームが続き店員のハートが壊れて辞めていく。
または、モーレツ社員型クレームで、「君はどうして座って仕事ができるんだ!君ぐらいなら立ったままで仕事しなさい。」「ここは、受け付けもないのか。受け付けぐらい置きなさい!」「そこは、シニアの方の席だろうが、さっさと席を代わりなさい。」「年寄りにこんなことをさせて、君は平気なのか!」「自分が若い頃は、もっと苛められて鍛えられたものだ!」罵声が飛ぶ。
僕は62歳だが、電車に乗ればシニアの席に座っていることはないし、お店でいつまでも待たされても店員を怒鳴ることもなければ、若い社員が仕事で失敗しても叱ることなくフォローしている。自分が、この年で若い人たちと一緒に仕事ができる喜びの方が勝っている。何より、謙虚に頭を下げて笑顔でいれば皆さんが僕と一緒に仕事ができることを喜んでくださる。