プチリッチが増えている
戦後からバブル崩壊までの土地神話が生きていた時代、銀行の定期預金の金利は5~8%台で郵貯の定期預金に10年預ければ2倍になった。庶民は、定期預金で稼いでいたが、もっと稼ぎたいと思った人は株と債券がくっついたワラント債を大人気で購入していた。
例えば、1987年〜1989年発行のNTT関連銘柄のワラント債は、発行時価格:10万円だったが、株価上昇によりワラント価格:150万円〜200万円(15〜20倍)になった。テレビのニュースでも流れて話題になった。その他のワラント債も10倍以上になるなど買えば儲けた時代。
今の株式市場は、当時の市場と少し似ている。NISAなど投資をしていた人は、かなり利益を出している。違うのは、ワラント債はレバレッジを利かした債券だったので上がるのも早ければ下がるのも早く、損失を出すのもけた違いだった。今はそんな投資をする人はいない。
ただ、給与収入だけでなく投資による含み益で儲ける時代になり、庶民のプチリッチ層が増えている。金融資産1,000万〜5,000万円層が過去20年で約1.5倍に増加。株高・円安で株式・投信・外貨を持っていた人は、1ドル110円から150円と日経平均:2020年2万円台から2025年4万円台になり、何もしなくても資産が膨張。
共働き世帯の増加、副業解禁により、年収800〜1,200万円の“準富裕層予備軍”が増えている。彼らが投資に目覚めて、銀行預金より投資に資金を移し始めている。これにより、日本株価は更に上昇基調にあり、投資ブームに近い状態。ただし、投資はいつ暴落するかわからない。
プチリッチ層は消費傾向が強く贅沢品を買いやすい。贅沢品は消費するだけで、消費すればお金はなくなっていく。しかし、金融資産1億円以上のリッチ層は贅沢するより資産防衛で節約している。リッチ層は、いつ資産が目減りするかわからないので、消費にはとても慎重だ。


