トップが組織を潰してしまう
多くの事例もありますが、国家元首でも社長でもトップに立つ人は強引に人を引っ張る癖がある。有無を言わさず指示を出し、できなければダメな奴と烙印を押して皆の前で見せしめとして叱責する。こうした自分の思い通りにならないと気が済まない性格の人よく見かけますが、いつか必ず失墜します。
例えば、黒字化必須と事業計画書を出させて運営を任せる。指示された部下は指示された期限内に黒字にできればよろしいと言ってもらえるが、赤字なら皆の前で大声を張り上げていつまでも罵倒され隅に追いやられる。聞いている他の社員はビビって赤字の報告が出来なくなる。
起業して成功した経営者、国のトップに登りつめた国家元首など、部下が委縮して本当のことが言えず噓の報告しかできなくなっていきます。トップの人は嘘の報告を信じて益々強引に指示を出していくのでキリがありません。そうした嘘がバレる時が来ますが、そのときは修正できないときです。
自分がこれまで築いてきたものが崩れていきます。部下は去っていき、財産もなくした自分だけが取り残されます。あの時、もっと部下を信じて赤字ならいっしょに改善しようと働けば…もっと親身に寄り添っていれば…後悔することばかりです。そうなる前に反省して自分を見つめてみてください。
馬車馬のように働いてきた自分が築き上げたものが大きくなると、自分だけの成果ではなく多くの人の助けがあってできたものだということを忘れてしまいます。部下に対する感謝を忘れ、部下や家族の約束を忘れ、自分の贅沢に浸っていると家族からも信頼を失います。そうしてすべてを失くした人にならないようにしたいものですね。


