プロ野球人生は30代まで続かない
日本プロ野球の選手の引退平均年齢は28歳程度で30歳に届かない。18歳からプロの世界に入ってもレギュラーとして頭角を現す選手は少ない。プロ野球界に登録される平均年数は8年程度しかない。多くの選手は若くして第2の人生を歩むことになる。
しかし、プロ野球界に入りレギュラーとなればキャンプ地では毎日のように地元の方が歓迎してくださり飲み放題、食い放題。サイン色紙の一枚も書けばただ飯もできる立場になり、自分は偉く、尊敬される立場で贅沢しても許されると思うようになる。
レギュラーのときから第2の人生設計をして資格を取るとか、勉強するとか、人脈をつくるなどしている選手はほとんどいない。今の状態がいつまでも続くと勘違いしてしまう。それが引退してからの人生に大きな影響を及ぼしてしまう。
会社員も同じことで、65歳まで働けるといっても50歳ぐらいから給与は減り始める。65歳までに契約社員や出向などで給与はさらに減額してしまう。定年してからも蓄えがないので働こうにも体力は乏しい。知的労働に従事できるほど勉強していない。
今の会社で働きたいと思っても、今の会社の業績が下降していけばリストラもあるし、給与の減額もあり得る。最悪の場合、倒産や廃業だってある。それに備えて資格を取るとか免許をとるなどしっかり働けるスキルを身につけているかいないかで大きく変わる。
リスキリング(学び直し)は、社会人となってからすぐに始める必要がある。中年や高齢になってから始めるものではなく、いくつでもやるべきこと。備えあれば患いなし。言い訳や不平を述べて腐っている暇はない。