このサイトはJavaScriptがオンになっていないと正常に表示されません

海の魅力

 

僕が生まれた和歌山県有田郡湯浅町は小さな町で、幼いころから海で遊んでいた。昭和30年代の海は綺麗で防波堤も小さく、河川もコンクリートの堤防は少なかった。大雨が降ると大量の土砂が海に流れ込み、いっきに遠浅になる。

 

台風の時は、大波が海岸に打ち寄せ皆が大波を見て楽しんでいた。原動機のない漁船が多く、小型船は丸太を砂浜に並べて皆総出で海岸に引き上げていた。強風で座礁する木造船も多くあり、座礁した船は格好の遊び場だった。

 

小学校になると仲間たちと素潜りをして魚やタコなど三本槍で突いて獲っていた。アワビやがんがら(貝)を獲って食べていた。冬には河口付近は青い海草がびっしり生えて漁師の女性陣が刈り取って青海苔にしていた。

 

河口にはうなぎもたくさんいて、わなを仕掛けて獲ることもできた。小型ナイフで器用に三枚おろしにしてかば焼きにして食べていた。こうして海の魅力を知り、釣りをするようになり、サーフィンするようになった。

 

海は山と同じように自然の癒しになる。疲れた心を静めて希望を抱かせてくれる。山登りと同じように海で遊んでいれば、その疲れが心を開かせてくれる不思議な力を持っている。落ち込んだとき、悲しいとき、海や山に行けば不思議と元気になってしまう。

« »