寄り添って生きていればこそ
産まれたときは母親に寄り添ってやっと生きることができた。子供の頃は親の稼ぎで食事ができ、学費を払ってもらいやっと生きることができた。社会人になってからは友達や同僚や上司が仕事を教えてくれ、生きるアドバイスをもらいやっと生きることができた。
定年になり仕事を失くしやることもなく寂しさを感じたときも伴侶に助けられてやっと生きることができた。何度もくじけて何度も嫌になり、何度も泣いていたが、いつも誰かが寄り添っていてくれたおかげでやっと生きることができた。
ひとりでまっすぐに生きてきたわけじゃない。誰の助けもなく生きてきたわけじゃない。いつも、誰かに助けられ、支えられて生きてきた。どんなに自慢しても、どんなに立派だと言われてもひとりで生きてきたわけじゃない。
誰かの支えがあって生きてきたことは恥ずかしいことではなく当たり前のこと。誰かに泣き言っても、誰かの前で泣き言を言っても、助けを求めても恥ではない。そうやって僕たちは何十万年も生きてきたのだから。