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嗚呼老化

 

誰しも年老いていく。30代から20代のような動きができなくなり、40代になると30代のような好奇心や向上心がなくなり、50代になると過去を懐かしむようになり、60代になるとこの先が不安になり、70代になるとあと何年生きられるのだろうと思ってしまう。

 

40代から老眼になり、自分も老化していることを思い知る。資格を目指して勉強するが、物覚えが悪く、いつまでも記憶に残らない。何度復習しても、すぐに忘れてしまう。それでも勉強しなければならぬという気力だけは持ち続ける。

 

50代になると挑戦しても無駄だという理由をあれこれ探し始める。年だから無理だとか、目が悪くなってテキストが読めないとか、気力が衰え、仲間といっしょに居酒屋で昔話をするのが楽しみになる。定年も近いし役職定年になり収入も減ったので仕事への意欲もない。

 

60代になると資格を取った人、スキルを磨いてきた人、業者との付き合いを大切にしてきた人などは転職先を見つけ出す。さっさと会社を始める奴もいる。同期の仲間を観て自分も何かせねばと焦るようになる。病気になれば老後の生活設計は崩壊するが、健康診断ではその恐れが多分にある。

 

70代になると足腰が弱くなり、スポーツは遠慮がちになる。代わりに、トレッキングなど軽い運動をするようになる。健康を気にするようになるが、髪の毛は薄く、白髪だらけ、老眼はかなり進み、遠近両用メガネは通用しなくなる。医師から投薬を勧められるようになる。

 

団塊の世代はすでに75歳を過ぎている。介護年齢になり、何かしら介護して頂かなければ生活できない状態になってくる。おのずと自宅にこもるようになり、連れ合いが死ねば一人暮らしになる。相談相手や遊び相手がいなければ寂しさをしみじみ感じるようになる。

 

80代になると連れ合いもなくなり、子供達も老人となり孫も立派な大人になっている。盆と正月ぐらいしか会うこともなく、一人暮らしが長くなる。ご近所のお友達と話をしようにも耳が遠くなり、うまく会話ができない。歩くこともできないので家にこもっている。

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