経営者の経営判断
経営者の判断が企業の業績に大きく左右する。拡大路線で成功する経営者もいれば失敗する経営者もいる。起業して儲かるようになり、それっとばかりに借り入れをして拡大する。数字のデータだけを見れば、拡大しながら売り上げを伸ばしているものの利益が縮小して赤字になり、借金返済ができなくなって倒産するケースも多い。
拡大しているのに利益が縮小する原因は、拡大した時に運営スタッフのスキルや経験不足が原因のことも多々あるが、運営スタッフの研修をおろそかにして失敗している。例えば、支店や工場はすぐに建てられるが、そこで仕事をする人にスキルや経験がなければ失敗する。
企業は人なりと言われる所以はそこにある。実務の企業研修をおろそかにして倫理や理念、組織論や団結力向上などの研修を行っていることが多い。経営者が実務に疎く、実務研修で話せるスキルも経験もないからで、精神訓話に終始しているので現場のスキルを高める研修がおろそかになる。
経営者が現場に出向いて現場の声を聴き、現場の責任者に現場研修を任せるようにすればまだしも、管理職を多く配置しすぎて誰に責任があるのかはっきりしない。皆が管理職だと思って頑張ろうという中途半端なことを言って、誰にも責任がない状態をみずから作ってしまう。これでは思い切ったリーダーシップがとれない。
現場をよく知っているひとりのリーダーに責任を任せて、残りのスタッフはそのリーダーを信じて動くことでチームワークが取れるようになる。100%計画通りの達成ができれば、計画通りの昇給も可能になる。120%計画以上の達成ができれば、計画以上の昇給も可能になる。経営者は、任せたリーダーに資金を提供しても口出しはしない。