働けど、働けど、我が暮らし楽にならざり ジッと手を見る
今の日本企業が置かれている状況にも思えます。どんなに長時間働いても暮らしはいっこうに良くならない。むしろ、収入は減るばかりで将来に対する不安が募る。どうして、こうなってしまったのだろう?こう考える企業経営者も多いです。
売価1個1万円の商品を作るのに1時間かけています。この原価が5千円なら儲けは1時間当たり5千円になります。物価が上昇して原価が6千円になり、海外産の商品との競争にさらされて売値を8千円にしなければならいとき、儲けは1時間当たり2千円になります。
そこで、残業を厭わず皆が必死になって働いて生産しています。これまでの二倍以上働いて給与はやっと維持できていますが、労働時間はどんどん増えてきました。海外の工場を見学すると労働者はいなくてロボットが24時間製造していて愕然とします。
のんびり働いている人の給与が日本人よりもかなり良いのは、こうしたロボット化や外注によって自分たちの利益を最大限確保しているからです。完成品は自社のブランドで、途中の組み立てなどは外注にして、販売も外注かネット販売にしています。
平均所得で日本はかなり低いですが、こうしたIT化されブランドイメージの良い企業が高収入であり、人に頼っている企業の平均収入は働けど、働けど相変わらずどの国でも低いです。楽して高収入を得たいなら高収入が支払える職業につかなければむつかしいです。
日本企業の場合、世界中の人が利用したくなるAIロボットやICTに特化したサービスや商品が開発されなければ再浮上はむつかしいと言えます。ただ、残念ながらICTの技術教育はまだまだ遅れておりAIやデータ分析のできる技術者が少ないのが現状です。