驕れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし
平家物語の一節で、才能や才覚などで成功した人は、ついつい自慢したくなるし贅沢もしたくなる。自慢も贅沢も徐々に大きくなり目に余るほどになる。そうしたことをしているとすぐに才能や才覚をなくし誰からも相手にされなくなると解釈することもできます。
経営者を半世紀以上やっているといろいろな経営者の方と知り合いになりますが、平家物語のように落ちぶれていく人の多くは、成功した自分を過度に自慢し、最高の贅沢を求めがちです。資金が底をついたときですらその性格と贅沢は慎もうとしません。
成功するまでは長い道のりですが、成功して驕ったときから落ちぶれるまではとても短期間です。多くの人に支えられて成功できたのですから感謝を忘れず、謙虚に生き、贅沢を慎み、よく学び、多くの人に奉仕する姿勢を失くさないようにしたいものです。