社長 それをやっちゃいかんでしょ!その壱拾五
優しい社長は、社員がどんなに反抗的でも解雇できないで我慢している。僕が親しくしている社長さんが急性心不全で亡くなった。独立したが、現場に詳しい管理職との仲が悪く、会えば機嫌が悪くなるので会社に行かない、行けない状態だった。当然、管理職は社長のことを部下に良く言うこともなく、業績は下降していき、とうとう赤字になっていた。
いろいろ相談を受けていたので、管理職の方を解雇して自分が業務をすれば良いじゃないかとアドバイスしていたが、セミナーや管理職研修会に出席させて機嫌を直してくれればと気を使って、いろいろ参加させていたが、何の反省もなく喧嘩して退職していき、会社はグシャグシャ状態。業者やお客様のクレームも多く、心労が重なり心配していた時の出来事だった。
経営者は赤字の責任をとる必要があるので、退職などという逃げ道はない。さっさと言うことを聞いてくれない管理職を解雇して、会社を立て直した方が良かった。そうしていれば、死に至るまで自分を追い込むこともなかった。反抗的な社員を解雇できない優しさが自分自身を追い詰めていき心労が重なって死に至らしめた。
反抗的な社員は、どんなに後から苦労しようとも、斬るべき時には躊躇なく斬る覚悟が必要で、我慢して自分を死に追いやるよりはまし。反抗的な社員が会社に利益をもたらすときは、その社員に会社を売却した方が良い。実力で負ければ社長を引退し、実力で勝っているなら、いっきに勝負に出て斬るべき時に、斬るべき場所で斬る度胸を持つべきだった。