創業するより会社を買って経営する
カフェを始めたい人は、店舗を探して賃貸借契約書を交わし、機材の購入と搬入、保健所への申請、融資の申請、スタッフの採用などやることがいっぱい。ゆったりしたソファにお客様が腰かけて、自分はサイフォンでゆっくり珈琲をたてている風景を浮かべるが、現実はそうはいかない。
初出店なので固定客はいない。チラシや手配り、クーポン券の配布など店舗にジッとしていられない。それでもお客様が来てくださるとはかぎらない。創業者の9割が数年で消えていく。しかし、今あるカフェを買い取って自分が経営者としてやっていくならもっと楽に仕事ができる。
働いているスタッフをそのまま雇うこともできるし、オーナー様に数ヶ月いっしょに引継ぎとして働いてもらうこともできる。固定客はついているので広告宣伝費に多額の資金を費やすこともない。以前のオーナーのできなかったことをやれば儲けも出てくる。こうした起業は新しい働き方になっている。
中小企業や店舗の売買は活発で、後継者がいない、業績回復の目途がないなど理由は様々だが廃業するより売却を選ぶ方が増えている。しっかりしたビジネスモデルがあれば、起業するより買収して改善する方が収益を得やすい。ネットで簡単に売買できる時代、益々こうした売買は活発化するだろう。