物言わぬお客様はネットでお買い物をする
毎日の下着を、日本を代表するお店でお買い物をしようと、休日、車で高速道路を走り、渋滞を我慢して、やっとお店にたどり着き、店内に入ればお客様でいっぱい。欲しい標品を見つけて試着しようとすると、試着室はいっぱいで待っていなければならない。レジには長い行列ができているし、店員は、散らかされた洋服をたたむことで手がいっぱい。お買い物が苦痛になりネット注文するようになった。
世界的に有名な生活雑貨のお店も同じように休日にはレジに長い行列ができている。キチンとデザインされた商品が好きで利用しているが、レジに並び、やっとの思いで会計を済まそうとすると「携帯アプリをダウンロードしてくだされば~%引きになります」と言われる。それなら、最初からネットでお買い物をした方がましだと思い、最近はお店には行かない。
書籍の購入も同じように、書店だと立ち読みになり、立っているので疲れてしまう。少しは椅子が置いてある書店もあるが、いつも満席で座ることができない。自宅のパソコンやタブレットだと、椅子に座ってゆったりして試し読みできるので、滅多に書店には行かなくなった。音楽CDもCDショップでは視聴できないので、ネットで視聴して購入するようになった。
スーパーでのお買い物も、重いお米や飲料水などはネット注文すれば安いし自宅まで配達してくれる。銀行振り込みも銀行窓口で待ち番号の札を頂き、呼ばれるまで行列に加わり、高い手数料を支払うよりも、自宅のパソコンやスマートフォンですぐに手続きを済ました方が便利で安い。リアル店舗に行くことが楽しみではなく苦痛にさえなっているのが現実。
店舗を運営している人は、業績が芳しくないと愚痴をこぼしているが、お客様に快適な空間を提供しているのか?自分のお店を良く観るがよい。パソコンやタブレットやスマートフォンがない時代と同じことを繰り返しやっていることに気が付いていない。お客様は、お店の方にこうすればよいと言うことはなく、黙ってより便利な方を選択している。
ネットとリアル店舗の両方を運営している衣料品店では、売上の60%以上がネット販売で、店頭売りは40%未満だと教えてくれた。アンティーク雑貨を運営している方は、ネット販売がほとんどでリアル店舗に来る方は、展示会のように品定めしているだけのようだと話された。僕も、そうしたお客様のひとりで、リアル店舗は商品を観ているだけで、試着しても買うのはネットにしている。