一家団欒より個食の時代
昭和40年頃の日本では、一家団欒が当たり前で、どこの家でも家族一緒になって同じ食事をしながら会話していた。平成になると、子供は塾や習い事、お父さんは仕事で残業かお付き合い、お母さんは仕事をしているのでお惣菜や加工食品でそれぞれ食べたいものを買ってくる。
夫婦共働きでは、手料理をしっかりする時間的な余裕はなく、一家団欒ができる時間的な余裕もなく、それぞれが好きな食事を好きな時間に取るようになっている。まるで、大衆食堂のようにお母さんは、食事を用意しなければならない。冷凍食品、お惣菜、インスタント食品を買い揃えて対処せざるを得ない。
こうした食事は、偏りがちになりカロリーオーバーで栄養不足。肥満になりやすいし体調を崩しやすい。わかっているが、手料理をしても人工甘味料に慣れている人には、国産の食材と味噌、みりん、醤油、料理酒、お酢、砂糖、塩だけで手料理した味は薄くて味気ないと感じる。
また、今や一束300円ほどするほうれん草のおひたしなどは高額で、それなら、同じ300円で海外産の野菜と人口調味料で味付けされたお惣菜を買ってくる方が腐らないし安い。どんなに健康に悪いと言っても行政のお墨付きの範囲内だからと食べている。しかし、抵抗力は弱く、病気になりやすい。
しっかり食育をして、健康を維持するには食事に十分注意して、自分で健康になるための新鮮食材と調理を覚える必要があると知っていかねば、安易な加工食品に流されてしまう。病院に行くと、身体を壊して悔やんでいる方に多く出会う。暴飲暴食、不健康な生活は避けた方が良い。