このサイトはJavaScriptがオンになっていないと正常に表示されません

総合スーパーの悲劇

 

価格破壊をもたらしたダイエーの創業者 中内功さん、松下幸之助率いるナショナルと激しくぶつかることもあったが、今では価格破壊は当たり前になった。かつて、価格破壊はスーパーでなければやっていなかったが、今では多くのお店でも行っているしネットではもっとも安いお店を検索できる。

 

安心・安全は商売の基本で、その上に安さを求めるのはいつの時代でも同じこと。スーパーより安い専門店があればそこで買うし、そこよりも安いネットショップがあればそこで買う。50年ほど昔のように、総合スーパーに行けばどこよりも安く買えた時代は終わっている。

 

安い商品は安売りの専門店、高級ブランド物もロードサイドの専門店の時代になっているし、そのどちらもネット販売も強化している。中間価格帯になっている総合スーパーは、商品が揃っているのに買いたい商品がない状態に陥っている。最近は、百貨店すら同じ状態。価格決定権を持って殿様商売ができた時代は終焉した。

 

ダイエー倒産の悲劇は創業者のワンマン経営と拡大戦略、それに多角経営だと云われている。フィリピンでの戦争体験から同じ仲間の兵隊に殺されるのではという不信から人を信頼できなかったと言われているし、他人から頼まれれば嫌と言わない性格が災いしたとも云われている。

 

物販の世界では販売額が大きくなれば仕入れ額も大きくなりメーカーとの価格交渉もやりやすくなる。販売店が価格決定権を握るまでに拡大するには日本一の業績を達成するのが一番。ワンマン経営は即座の判断が求められるときには良いが、一歩間違うと注意してくれる人がいない。

 

多角経営は社長が新規事業に傾注しすぎて本業をおろそかにしてしまうか、新規事業を部下に任せて放置してしまい赤字のままにしてしまうリスクがある。優秀な部下に一任できるまでに部下が成長していないとき多角経営は難しい。専業店として生き残ってきた経営者がたくましくなった。

 

« »