楽しい経営
本社で社内ミーティングを行った。来季の目標や予算などいろいろなお話を伺いながら、来期の目標を社長である僕から発表した。増収増益を目標にした事業計画、減収減益を打開するための事業計画など、予算を組む時には社長の考えが大きく左右する。
僕は、数字を基にした経営には興味がなく、働く人々が楽しいと感じる経営をこれまでも目標にしてきたし、これからも目標にしていますと話した。僕の会社で働く人たちは仲間と食事をしているときも一緒に遊んでいるときも、遅くまで仕事の話で盛り上がっている。
自分たちなりの働き方を中堅幹部社員たちや新人社員たちが飲食しながら終電まで話し合っていると耳にしたとき、社長としてこれほどの喜びはなかった。会社の愚痴や不満ではなく、自分たちができる働き方を真剣に話し合っている会社が儲からないわけがない。
社員が喜びを感じながら働けば、その喜びはお客様にも伝播する。数字を追いかけて働けば一喜一憂する働き方になり感情がぶれていく。ギスギスした人間関係では儲かる仕事も儲からなくなっていく。僕の経営は、働く社員の喜びを想像することを目的としている。
全体会議でも、人は誰でも欠点があり、そこに目を向けてダメな奴と評価するのではなく、良いところを見つけてそれを伸ばす働き方ができる会社であってほしい。社長である僕だって欠点だらけですが、皆さんが僕の良いところを見てくださっているのです。
会社という組織は、そこで働く人々の喜びを想像し、会社に行くことが楽しくて嬉しくて、いっしょに働く仲間がいるという絆が強い組織であるべきだと思います。そこで働く人がお互いに助け合って共に年老いていく、この会社に骨をうずめて良かったなと思っていただける経営ですと話した。