空き家と空きマンション
両親が暮らしていた戸建てやマンション、子供たちは独立してそれぞれに戸建てやマンションを購入して暮らしている。両親が亡くなると家は空き家になり、マンションは空き部屋となる。遺産相続するにも買い手がつかない状態になると現金を分けられないので放置状態になる。
過疎の田舎ではこうした空き家が多くあり買い手がつかない。リゾートマンションも買い手がつかないものが多くあるし、都会でも駅から徒歩15分以上のマンションでは、誰もいなくなったマンションに買い手がつかない状態。年老いた両親が亡くなった空き家や空きマンションは大きな問題になりつつある。
締め切った戸建てやマンションは朽ちていくのが早い。ボロボロになっていくので益々買い手がつかない。戸建てであれば個人的な問題として処理できるがマンションの場合、多くの人が同じ建物内で暮らしている。大規模修繕などでは、各戸に修繕に必要な予算が振り分けられるが、住む気がない相続人は修繕に反対。
マンションの建て替えの日本での平均は34年ほどでしかない。35年ローンを組んで購入した人は、15年周期で水回りや防水の大規模修繕が必要になるし、30年で外装などの大規模な修繕が必要になる。35年も経てば建て替えを検討するようになる。50年も経てばとても住む気にならないほど朽ちている。
高温多湿で地震災害が頻発する日本では、鉄筋コンクリートの建物でも50年ほどで建て替えしなければ崩壊の恐れもあるだろう。何しろ建築基準法は大規模な地震のたびに変更されてより強度になっている。日本では、不動産は持ち家よりも借家の方がリスクは少ない。