生命は無意識のうちに進化する
理科の教科書には生き物の進化の表がある。海に海藻が繁殖するようになり、陸地にもシダ類が繁殖するようになる。陸上植物、維管束植物、真葉植物を経て、現代の複雑な種子植物に至る。動物も同じように進化して、現在の人類に至っているが、これで、進化が終わったわけではない。
藻は、陸地に繁殖しようと思ったことがないのに、陸地に繁殖しようと変化していく。動物に食べられるようになると、食べられないように、トゲを付けたり、毒を持つようになったり・・・それは、その植物の意思が働いているのではなく、無意識のうちにそのように変化していく。
動物だって、肺呼吸しようと思ったわけでもないのに、二足歩行しようと思ったわけでもないのに、空を飛びたいと思ったわけでもないのに・・・それぞれに進化していく。生命は、それぞれ無意識のうちに進化する。その無意識の生命力は誰にでも備わっている。
あなたの心臓は、あなたに命令されてもいないのに鼓動している。毎日、起きているときも寝ているときも、生きようと必死になって動き続けている。まるで、あなたに「僕が頑張っているから、君は生きているんだよ。それは君が大好きだから・・・」と励ましているかのようだ。