俺たちに明日はない
犯罪全体は減少傾向が続いているが65歳以上の高齢者の犯罪が増えており、20年前の4倍にもなっている。高齢者の犯罪の7割以上は窃盗で、特に万引が目立っているが粗暴犯といわれる傷害・暴行、凶悪な殺人・強盗も増加傾向にある。経済的貧困と社会的孤立が原因だと分析されている。
確かに、飲食店やホテルのフロント、新幹線の車掌に食って掛かっているご老人の姿を見かけるようになってから久しい。泣きながら怒鳴っている方もいれば、土下座しろ、詫び状を書けという方もいる。齢を重ねるにしたがって人間丸くなり、穏やかになるのだが、どうも世界的に観ても違ってきている。
21世紀になると、65歳を過ぎても元気で健康なのに仕事がない、やることがない、のけ者にされている、孤独だ、お金を使い果たしたというご老人が増えている。そうしたストレスからキレやすくなるらしい。働いている時に貯金をしていたが、借金の額は貯金の額をはるかに上回る状態の方も多い。
老後の生活を考えないで生活してきたツケが回ってきたような状態で追い詰められていく方や定年後ひとり暮らしになり孤独感から金銭的なゆとりがあるのに万引きする方もいる。偏った食生活をしていると栄養のバランスを崩して体調が悪くなり、キレやすくなる方もいる。
僕はひとりでいるとき、ウインドサーフィンをしたり、日曜大工をしたり、手料理をしていたり、カメラを持って街をぶらついたり、図書館に行ってゆっくり本を読んだり、おひとり様旅行をしてみたり、勉強したりとやることがたくさんある。能動的に何でもやって、たくさん失敗して、たくさん恥をかくこと。