料理人の思い
家庭料理の料理人である僕が、もっとも注意しているのは健康。新鮮で安全な食材を購入し、人工甘味料や着色料を使わないで手間を惜しまず調理する。昆布と鰹節を使って出汁を作り、1番出汁はお吸い物や味噌汁、二番出汁は煮物などに使う。醤油、みりん、酒、お酢、三温糖、塩、だけでほとんどの調理を済ませる。
食堂の料理人の中には、健康よりも人気=売り上げや利益を気にする方がいる。新鮮で安全な食材よりも安い食材を仕入れて、美味しいと思わせ、お客様が来てくださるなら人工調味料や人工甘味料も気にしない。調理に時間をかけるよりも出来合いのもので調理する方が原価率を下げることができる。
本物を追い求めて、食材にこだわり、調理方法にこだわり、お客様に自分ができるベストを尽くして調理したものをお出しするプロの調理人もいる。1食頂くには、それなりのお値段を支払わねばならないが、お客様をうならせる味と料理だ。こうした方の料理を頂くと自然と手と手を合わせて「いただきます」「ごちそうさまでした」と言ってしまう。
僕の料理は愛情たっぷりで、人工甘味料や着色料は一切使わない。外食のように美味しいとは言われないかもしれないが、はるかに健康的で安全な料理。僕は、産直市場で食材を買ってきて、下ごしらえに時間をかけるし、手間暇を惜しまない。食べる人の長寿と健康を心から願っている。