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今の価値観で物事は判断できない

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大震災の時にキチンと列に並んで配給を待つ人々を世界中のメディアが驚きを持って取り上げたが、昔はそうではなかった。列に並ぶことは、戦後、東京オリンピックを控えて首都圏で大々的に行儀作法を宣伝したから。列車内のゴミを出さないことも、このときに宣伝しているから。

 

戦後間もない頃の汽車(当時は蒸気機関車)の中は、新聞が放置されて列車内はゴミだらけ。貧乏な僕は、読み捨てられた新聞を拾って読んでいた。酔っ払いも多くいて、マナーは最悪。割り込みも日常茶飯事で、行商のおばちゃんたちが「ここはあんたの席!」とばかりに物を、席に放り投げていた。

 

女性の地位は低く、会社ではお茶くみがメインの仕事でセクハラは日常茶飯事。家に帰れば父親から暴力を振るわれ、優しいと思って結婚すれば、ご主人から暴力を受けた。酔っぱらうまで飲み続けることが美徳とされ、妻を奴隷のように呼び捨ててこき使うのが当たり前だった。

 

友達や同僚と深夜まで飲み続けることが美徳とされたし、労働基準法は無視され、24時間働けますかというコマーシャルがあるほど長く働くことが美徳とされていた。日中、会議の席で決まったことも、深夜の居酒屋で決めたことに変わるのも当たり前。上司から、いっしょに飲まないのが悪いと一喝される。

 

「男女7歳にして席を同じゅうせず」で、大衆の前で男女がイチャツイテいることはよくないとされ、台所仕事をしてはならないと教えられた。男は甲斐性で、収入のたくさんあることがよいとされていた。今の時代、男は低姿勢、家事をすすんで行うのが当たり前になっている。

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