危機に陥ったときに、その人の本性が現れる
昔から付き合っている人を怒らせて、その反応を観てこれからも付き合うかどうかを決めた方が良いと言われている。人と人とが付き合っていると、いつも良いとは限らない。相手を傷つける行為もあるだろう。裏切ることもあるだろう。そのとき、相手の出方を知っていれば戸惑うことがない。
僕は半世紀も経営者をやってきたので、多くの経営者を観てきた。企業はいつも儲かるとは限らない。好業績でウハウハのときもあれば、赤字で苦しむこともある。好業績の時はイケイケドンドンで笑顔なのに、赤字になると感情的で従業員を叱り飛ばして激昂する経営者もたくさん観てきた。
何しろ、中小企業経営者はサラリーマン社長と違ってすべての借金は自分の財産から支払わねばならない。金策に回るのも自分の財産を抵当に入れてから始まる。会社が倒産すれば、経営者も自己破産する。そのリスクに感情がぶれてコントロールできないのが普通。しかし、それで業績が改善することはない。
冷静沈着に事業を見直し、改善点があれば洗い出して挑戦し、業績を回復させる策があれば、直ちに調査してリスクを最小にして投資する。そこに感情はいらない。人格者であることは企業を立て直す基本となる。経営者が狼狽して感情を露わにすれば、従業員はうろたえる。社長を信じられなくなれば、その企業は崩壊するしかない。


