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お掃除ロボットルンバの会社が倒産

 

2002年お掃除ロボットルンバが発売され、わずか4年で100万台突破、その2年後には累計で200万台突破、2015年には累計で2000万台突破と破竹の勢いで販売台数を伸ばしてきました。そのルンバの製造メーカーiRobot(アイロボット)社が2025年末に倒産しました。

 

もともと軍事用ロボットの製造メーカーでしたが、軍事用ロボットの競争に負けてきたので民生用のお掃除ロボットを造ったのがきっかけでした。売れる製品は真似されるのが常識で、中国や日本でも同じようなお掃除ロボットが開発・販売されて行きます。

 

し烈な価格競争が始りますが、低価格での販売はできないので高機能高付加価値商品として販売しますが、狭い部屋の掃除、椅子に絡まって止まる、隙間の掃除ができないなどの欠点が嫌われて販売台数は減少していきます。設備投資をしていたので償却できずにいました。

 

売れない理由をしっかり把握して、隙間でも掃除でき、椅子に当たればバックして迂回する、床に置かれている洋服などがあってもお掃除できるなどの機能追加をするか、生産を中止して撤退するか別の商品開発を行うかなどの解決策を見つけて実行するべきでした。しかし、なかなかできないのはどの企業でも同じです。

 

世界にないお掃除ロボットは好奇心や驚き・これで手間が省けるといった騒動買いがありましたが、使ってみると狭い部屋や家には不向きであることがわかり敬遠されていきます。そのことに気づけば、役所、工場、駅舎、店舗などの民生用として再開発して、家庭用から撤退することもできたでしょう。

 

ビジネスの世界は、いつもダイナミックに変化していきます。その変化に対応できずにいると置いてきぼりになり気付けば倒産。悲しい結末になることが多いです。多くの従業員の職を奪い、業者への支払いもできず、家族を困らせ、みずからもどうしてよいかわからない状態に追い込まれてしまうのが現実です。

 

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