ショッピングモールの生き残り
大型ショッピングモールができて、これまでのモールに人気がなくなりガラガラ状態になっている建屋を見かける。20年前に、アメリカで見かけた風景が今の日本で起こっている。当時、アメリカではモールに入るよりも郊外に専門店がそれぞれ個別に店舗を構えて流行っていた。
先日、あるモールに伺ったとき、古い小さなモールだが、とても活気がありお客様で賑わっていた。近隣には大型ショッピングモールがあるので、そこでは地元の商店、魚屋、八百屋、お総菜屋、パン屋、喫茶店、飲食店などが入っていた。元気な掛け声が集客力になっているが、これはスーパーでは見かけられないこと。
ダサいこと、パック詰めにしないこと、対面販売にこだわること、昭和の古臭い匂いをなくさないこと、カッコよく売らないことを前面に押し出して、おじちゃん、おばちゃんが「今日は安いよ!」と話しかけてくる。値段は安くないが、地元仕入なのが強みだし、その場で調理してくれるのも嬉しい。
スーパーでは、お総菜、鮮魚、お野菜など多くはパック詰めにしてセルフサービスにして販売しているので陳列だけ。そのまったく正反対のことを行って成功しているモールを観て、これは赤字になったモールの活性化につながると思った。大手の真似をするのではなく、大手にできない正反対のことをやってみる価値はある。