社長のためなら頑張ってみるか
経営者が創業して会社を拡大して好業績にするには、いっしょに働いてくださる数少ないスタッフの気持ちが「社長のためなら一肌脱いで頑張ろうや!」と思ってくださるようにしなければ中小零細企業で終わってしまう。
下剋上の世の中で天下を取る武将に共通しているのは、この武将のためなら死んでも悔いはないと思っている武士が何人いるかで、その数が多いほうがのし上がっていく。徳川家康にもそうした武将がおり、家康もそれが宝だと言っている。
僕も創業のときに雇った最初のスタッフから「四半世紀、あなたの下で働いて悔いはありません」と言ってもらっている。「社長、生涯、この会社で働かせてください」そう言ってくださるスタッフは末端まで数多くいる。だからこそ好業績を維持できている。
社長は、好業績を出し続けるには何をするべきかをいつも考えている。面白いものがあれば飛びつく経営者、儲かると聞けば飛びつく経営者、セミナーに参加すれば儲かると思っている経営者…実に様々な経営者がそれぞれの価値観を持っている。
しかし、実際のところ長年儲け続けているのは実直に自社の仕事に向き合い、従業員の幸せを第一に考え、彼らへの感謝を忘れず、いつも謙虚で、従業員の言葉に耳を傾けて彼らの意見を受け入れる度量のある経営者である。
金を儲けたければ自分を磨き、人から信頼され、君のためなら何でもしてあげようと言ってもらえる自分を作ること。そのことを考えると経営者は如何に生きるべきかという哲学的な問題になり、都度のつまりは人格に落ち着く。