いきなり大家になれる
不動産投資に関する儲け話はたくさんあるが本当のところ建設当初は儲かっていても、長期に考えてみれば少子高齢化で過疎が進むので入居者は減少し、アパートが林立して過当競争になり入居者は新築に流れるので、古いアパートは家賃を下げないと入居者は集まらず儲かるよりも損をする確率の方が高い。
10軒長屋のアパートで家賃が1件当たり月額10万円(共益費など込み)毎月の家賃収入が100万円のアパートを勧められて2億円の借り入れで購入。毎月の返済額を60万円、一括借上げ管理会社の手数料が家賃収入の20%の月20万円、差し引き20万円の家賃収入が毎月大家に入る。何ともうまい話で大家になってよかったと思う。
10年後、アパートが古くなり修繕費として1000万円、家賃は月額8万円に減額される。毎月の家賃収入は毎月80万円、管理手数料は20%の16万円、返済額は60万円なので大家の収入は毎月4万円になる。それまでの収入20万円×12か月×10年=2400万円から1000万円支払えば残り1400万円の所得になる。
その後、家賃が更に減額されたり金利が上昇したり、更に10年後の修繕費を工面するなどになると赤字に陥る。そこでアパートを中古物件として販売することを思いつく。しかし、10年程度の返済では元金はあまり変わらず売れたとしても借り入れを下回る額になり損失は避けられない。
それでも誰かに売り抜けたいのでアパートの中古物件は投資効率が良いですよと言い続ける。アパート経営は儲かる書籍が販売されて営業マンの必須ツールになる。セミナーでは売り抜けたい大家さんが儲かっていますと言い、営業マンは新築でも中古物件でも紹介しますと笑顔で話す。