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社長の見える化

「うちの社員はダメな奴が多くて・・・」と嘆いている社長様には、どの法人会に呼ばれてもお会いする。「うちの社員は遅刻が多くて困っているんです」と相談されたとき、僕は「あなたがいちばん遅刻したり、欠勤したりしていませんか?会社に誰よりも早く出社して、誰よりも遅くまで仕事をしていますか?休みの日ですら出社して仕事をしていますか?僕は15年間、ずっとそれでやってきましたが、あなたは如何ですか?」とお聞きした。

トップにいる人は、誰よりも早く出社して、誰もが嫌う仕事を率先してやり、誰もが見えるように自分の姿を見せていなければ業績は上がらない。キチンと出社しなければならない社員は気紛れ出社の社長を信頼しないし、悪いパターンはすぐに真似してくるので、気紛れ出社になっていく。キチンと指導育成してくれるトップがいないから、仕事にも熱が入らない。

社員から仕事をしているように見えない社長の多くは経理をしているからだと言い訳するが、社員は、それなら会社に来て、自分たちの目の前で経理の仕事をしてくださいと思っている。出社している社員にすれば、社長はサボっているとしか映らない。そんなトップのために必死になって仕事をする気になれないのは当然だろうと僕は思うが、そうした企業の社長様は思っていない。

泣き言ばかり言っている社長様は、自分の行動が愚痴を言いたくなる社員を創っているとは思っていない。「社員に厳しく、自分に甘く、しっかり言い訳、不満たっぷり、贅沢大好き」は、こうした社長の特徴。好業績の社長様は、皆さん誰よりも早く出社して、誰よりも仕事を従業員の前でこなしている。つまり、社長がいつも率先垂範して自分たち従業員を引率指導している姿を目にしている。

社員教育がダメなのではなく、社長教育がダメなのだ。社長だけがこれで良いと思っていて、社員だけに「もっとまじめにやれ!」と言っても、「あんたはどうなんだ!」と、思われていることに気が付いていない。自分は経理をしているとか、外回りをしていると言うが、さて見えない以上、信頼されはしない。60歳になった今でも、誰よりも早く出社して、掃除をして従業員を迎えている僕には、サボっているとしか思えない。

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