販売員がネットを活用すると売り上げは急拡大する
僕が経営のアドバイスをしている洋服屋さんは、売り上げが急拡大している。アドバイスを始める前の10倍程度になっているが、店舗はそのままで1店舗でしか営業していない。僕の経験から、店売りがバーゲンセールをすると定価販売が減少し、バーゲン待ちのお客様が増える。
店売りだけのお店の場合、季節ごとに商品を入れ替えたいので、どうしてもバーゲンセールをしなければならない。現金化して、次の季節の商品を仕入れる資金を確保するためだ。しかし、バーゲンセールが長期化して、新商品が目立たなくなるという悪循環に陥ると、お店は汚くなり売り上げは落ちる。
そこで、店売りでのバーゲンセールを一切やめて、見切り品はネットで販売することにした。オークションでは1円から、ショッピングサイトではライバル商品よりもより安い値付をして現金化する。見切り品はオークション、定価販売したい商品はショッピングと切り分ける。
店員さんには、なじみのお客様を作るのにラインを利用して、来店して話しやすくなれば友達になり、その方の趣味に合う商品を常にラインでお知らせするので来店しなくても良いと話してあげる。気に入った商品があると、ビデオ通話に切り替えて、色目や生地感などを伝え、お直しなどを決める。
年間10万円から20万円の購入客には、いつでも10%引き、年間20万円から30万円の購入客にはいつでも20%引き、年間30万円以上の購入客には、いつでも30%引きの特典を付けてあげる。来客しても他のお客様にはわからない。一般のお客様は定価で販売する。
洋服屋さんは朝や昼は暇だが、これだと朝から営業ができる。洋服の写真を撮り、それぞれのお客様にラインでお知らせする。お客様は、仕事中でもチェックしてラインで知らせてくれる。いちいち、お店に行く必要がない。24時間、お客様に接客できるので売り上げは必然的にアップする。
こうしたルールを決めておくと、売り上げはラインでのお客様登録数に応じて拡大する。今や、販売員はライン友達数を競い合うようになった。売り上げによって給与にも差が出るので彼らも必死だが、給与が良いので他店に引き抜かれることもなくなった。僕のアドバイスで皆が笑顔になった。