餃子の王将
餃子の王将は、大学生の頃から通っている。40年ほど昔、威勢の良い応答と、安くて美味しい食事に、毎日のように通っていた。社会人となり、ファミリーレストラン化して、威勢の良い調理人の顔は見えなくなった頃から業績は下降し、お店にも行かなくなった。
現場の調理人からのたたき上げで社長になった方は、調理場を昔のようにお客様から見えるようにレイアウトをやり直し、威勢の良いお客様との掛け声も復活させた。料理を美味しく頂くには、料理している姿を見せることも大切な要素だということを、たたき上げの社長は知っていた。
店長の権限を強化して、その店オリジナルのメニューを作らせるようにした。店長はヤル気になり、努力するようになった。業績は回復して、餃子の王将は全国展開していく。大社長になっても、この社長は「本社は店舗の下位にある」と言って、現場を大切にし、本社の周りの清掃を早朝から行っていた。
業績が低迷している企業の社長は、現場のことをほとんど知らない、自社商品をほとんど知らない、末端社員と話をしたことがないという方が多い。綺麗な本社に陣取って、本社に来させて訓辞を垂れたり会議をするが、自分から現場に出向いて、情報を得るという姿勢はない。