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人を雇うには覚悟が必要  

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行商から始めた商売が儲かるようになり、魚の行商から下着の行商、洋服の行商、洋服の生産販売へと発展するにつれて人を雇うようになる。いっしょに働いてくださる従業員は僕よりも年上のことが多く、彼らにすれば234歳の僕は若造に過ぎないので甘く見られることが多かった。

 

残業はしてくれない、集金はしない、私用電話はかけ放題、退社しても照明は落とさない、就業時間中に事務所に鍵をかけてデートしている、レジからお金を盗み取る、反抗的な態度が目立つ…やりたい放題のことが多く、我慢してフォローしていると疲れが溜まるので退職していただくようにした。

 

当時の僕は、借金返済に明け暮れていたので、従業員のことなど考える余裕がなかった。自分の会社をどのように経営していくのか?その中で、雇った人をどのように働いて活かすのか?昇給できるのか?昇進できるのか?会社は大きくするのかしないのか?雇われた人はただ指示されたことをやるだけで良しとしていた。

 

パートの方は時給が上がれば働いてくださるが、正社員の方は昇給だけでなく、自分に部下ができたとき、どのように部下を扱えばよいのかも教えてあげる必要がある。それは入社当時に、自分の会社はこのように運営するから、君は将来、このようになっても大丈夫なように今から、僕が教えるからしっかり覚えて欲しいと話すべきだった。

 

業務内容はしっかり教えて、会社運営のノウハウを伝達する。新人の彼らの意見も聞きながら、自分の会社の未来を語り、仕事のやりがいを感じるようにする。昇進や昇給ではなく、お客様からの感謝やいっしょに働く人からの感謝こそが生きがいにつながってくる。トップに立つ人は、従業員に生きがい(夢と希望)を与えることも必要になる。

 

20代後半になると、僕は従業員といっしょに仕事をして失敗しても褒めて笑顔でフォローするようになった。いっしょに食事をして、食事はおごってあげて会社の未来を語った。その未来に君が必要なこと感謝していることを滔々と語るようになった。こうして育てた従業員は安い給与だったが本当によく働いてくださった。

 

従業員数50人未満の会社では、社長などのトップとの近さが必要で、親しみやすさを大切にして家族的な付き合い方が必要となる。中小企業の場合、業務の指示出しだけは嫌われる原因になる。いつでも、何でも、社長に相談できる環境があり、社長は親身になって相談にのってくれると思っていただかなければ優秀な社員は働いてくださらない。

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