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人心を掌握できずして人の上には立てず

2014-10-12 12.30.16

安土桃山時代の慶長5915日(西暦16001021日)関ヶ原で天下分け目の戦いが行われた。徳川家康を総大将とする東軍と、毛利輝元を総大将とし石田三成を中心とする西軍で、陣の配置や人数では西軍が圧倒的に優位だったが、東軍は誰も寝返ることがなかったのに、西軍の大名が東軍に寝返り、形勢逆転し勝敗は1日でつく。

 

形を整える石田三成と、人の心に訴える徳川家康の戦いで、命がけの戦ともなれば、人心を掌握するリーダーに分があることを教えてくれる。企業経営者の方には、資金計画し人を採用し、研修して商売すれば儲かると思い込んでいる石田三成タイプの方が多い。自分は経営者だから、現場には直接タッチしないと豪語する。

 

徳川家康タイプの経営者の方は、根回しが上手く、自社の従業員だけでなく、取引業者やライバル他社にまで人脈を創り成功に導くよう我慢し時を待つことを知っている。情に厚く裏切らないが、やるべきことはしっかり見据えている。敵の本陣は石田三成の陣地だとわかると、そこをめがけて一点に集中して突き進む。

 

現場や実務に疎い経営者は、得てして贅沢を覚えてゴルフなどの趣味に傾倒し、企業研修や経営コンサルタントが主催するセミナーに行くのが好き。自社の儲けのために必死になって実務を磨こうとせず、商品知識を身につけることもなく、経営者仲間と交流することで自分は立派に仕事をしていると思い込んでいる。

 

社長を信じてついていこうと思ってくださるか否かは大きく業績を左右する。社長を信じてついてきてくださる人々を持つには、社長自身の自己鍛錬が欠かせない。人心を掌握できる人物になるための努力は、その企業独自のモノでありひとそれぞれ。真似をしてできるものではない。

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