誰のおかげで飯が食えている!
お母さんや幼い子供たちがお父さんに叱られるとき、「誰のおかげで飯が食えていると思っているのだ!気に入らないならこの家から出ていけ!」という殺し文句が出る。家を飛び出した子供は収入がないので嫌々ながら家に帰りお父さんにあやまる。「この家にいたければ俺の言うことに文句を言うな!」いつかは必ずこの家から出てやると心に深く刻んで子供時代を過ごす方は多いのではないだろうか?
外交もこれとよく似ており、お金のある国がお金のない国、あるいはお金のある国相手に商売をして暮らしているとき、お金のある国は俺の国で商売して暮らしているなら、俺の言うことを聞けといろいろ難くせを付けてくる。要求が通らないなら、お前の国の商品は買わないようにする。俺の国に預けているお金は使えないようにする。つまりは経済制裁で、相手を従わせる。
お前の国に俺の国の軍隊を駐留させておきたい、あの国は俺の言うことを聞かないから戦争するので、いっしょに戦ってほしいが、いっしょに戦わないなら経済制裁を加えるかも知れないぞ。世界中が我が国の言うことを聞くようになれば、世界は平和で繁栄しながら暮らせるのだ。刃向えば徹底的にやっつけるぞ!まるで、織田信長のような国が今の世界に存在している。
借金だらけで少子高齢化が進む国が生き残るには、この強引な国に従うしかないと政治家は思うようになる。刃向って平和主義を貫けば、借金返済のめどは立たなくなり、国家破綻のシナリオも観えてくる。国民は仕事を失くし、窮乏生活を余儀なくされる。おおっぴらに大国は考えを明らかにしないが、これまでのやり方を観ているとそうとしか思えない。21世紀でも世界を治めるのは軍事力と経済力なのだろう。