商店街は廃れていく
シャッター街になった商店街は日本中にあり、街の活性化に向けて行政も参加していろいろな取り組みがなされているが、どれもパッとしない。最大の問題は、商店に魅力がなくなったことで、仕入れて店頭で売るという商売は衰退している。飲食店やハンドメイドショップならまだ生き残れるが、物販では無理。
商店街をよく観ると、洋品店や薬局、雑貨店や靴屋など、仕入れて売っているお店が衰退して、飲食店や惣菜店、パン屋などが残っている。自分たちで商品を作っているところは生き残っている。つまり、そこに行かなければ買えないオリジナリティーがあり、それが人々に受け入れられているということ。
大阪には中崎町が、最近有名になりつつあるが、商店街は従来の商店主がやっていて、そこは人気がないが、商店街から外れた住宅街に若者がカフェやレストラン、セレクトの洋服店やオリジナル制作の雑貨店などを開いて人気がある。商店街を活性化するには、商店主に出て行ってもらい、若い人に新たなお店をしていただく方が良い。
しかし、昔ながらの商店街のお店は二階が住居になっているので、住み慣れた家から出て行かない。大手ディベロッパーや行政主導で、一括借り上げをして住居をまとめて確保して、住み慣れた家を貸し出す仕組みを作るしかない。かつて栄えた商店街だが、保守的になった商店街の方は町はずれの新興勢力に負けている。
僕が親しくしている製造直販の洋服屋さんはネット販売していなかったが、ネット販売をしてから数年で店売りの10倍以上の売り上げになった。ネットで見たからお店に寄ってくださるお客様もおり、商売繁盛になって喜んでいる。最近は、ラインを使って画像を観ながら店員がお客様に販売するまでになった。
幾つかのお店にネット販売の可能性について指導しているが、若い経営者でもスマートフォンでの商売は苦手だし、パソコン操作に至ってはやったことがない状態。デジタル社会になり、取り残され行く若い経営者が、進取の気性に富んだ65歳の僕に引っ張られてITスキルを身につけている。