持ち家は資産?
4千万円の不動産を全額住宅ローンで購入した場合、貸借対照表では資産4千万円、負債4千万円となり、純資産は0円になる。つまり、実質の財産といえるものはないということ。資産―負債=純資産 としてビジネスでは計算する。
購入時、転売して6千万円で販売できれば純資産は2千万円となりかなり得をしたことになるが、ほとんどの場合販売会社の手数料など引くと購入価格の3割ほどダウンするので1200万円の損失になり、とても資産とは言い切れない。
新築物件は、10年で半額、20年でさらに半額、30年でその半額になる。つまり、10年で2千万円の損失、20年で3千万円の損失、30年で3500万円の損失になる。売却価格は、30年後500万円ほどでしか売れない。
30年で3500万円の損失を家賃に置き換えて計算してみると、3500÷30÷12=9.7万円 つまり、約10万円の家賃を支払ってきたのと同じことになる。購入しようと思っている不動産と家賃との計算で購入するかどうか判断するべきだろう。
ちなみに、4000万円の不動産を手にしても、30年で少なくとも修繕費や固定資産税で600万円以上の支払いが生じる。マンションの場合は、修繕積立金や管理費が必要になる。とても資産と言い切れる買い物ではないことを知っておくべきだろう。