このサイトはJavaScriptがオンになっていないと正常に表示されません

持ち家が売れない

 

60歳以上の方の持ち家比率は80%を超える。しかも、戸建ての方が多く家も土地も広い。高度成長期からバブル絶頂期にかけて購入した方が子育ても終わり、郊外の坂道の多い、だだっ広い一軒家で暮らしている。夫婦のどちらかが亡くなれば家を売って老人ホームに行こうかなどと考えるようになる。

 

築20年以上の不動産は土地の価値しかなく、家はどんなに立派でも査定の対象にはならない。むしろ、家が立派だと取り壊し費用がかさむので更地にしなければ売れないことが多い。しかも、購入層の若い方は車を持っていないので駅近のマンションを希望する。駅まで徒歩5分以内でなければ買わない。

 

土地は値上がりするものだと信じていた時代に購入したが、少子高齢化で購入客が減少し、車も所有していない若者なので戸建てに住みたいなどと思わない。彼らは、駅近の利便性の良いマンション派なので、ニーズは限られており、そこでの販売価格は上昇するが、それ以外は目もくれない。

 

都心のマンションバブルは駅近に限られたニッチなニーズでしかない。郊外の戸建てに住んでいる人が、そうしたバブルを信じて売ろうなどと思えば悪徳不動産屋に狙われる。「高値で査定しますよ!」などと言われて何かしら法外な手数料を取られ、登記を書き換えられて転売され、1円も入らず泣き寝入りすることもある。

 

« »