罪を憎んで人を憎まず
日本人の倫理観にこうした考えがありますが、罪を犯した人をいつまでも許さない風潮があるからこその考え。欧米では、不倫をしようが汚職をしようが手腕を発揮できるなら経営者でも政治家でも継続してやってもらった方が得策だという考えがあります。日本では、チョットしたことでも週刊誌が大きく報道し、いつまでも許さない。
日本の政治家は、不倫や資金不記載で政治生命を絶たれるような状態にまで追い込まれてしまいます。かつて有名なプロ野球選手に品格を問われると、野球に品格が必要なのかと言った人がいます。昔のプロ野球選手は豪放磊落で、試合が終われば夜の街に出かけて豪快に遊んでいたようです。
あまりに目に付く行動は問われるにしても、プライベートなことまで問われるのは辛いだろうなと思います。人はいつも品格ある言動ができるものではないと思うからです。どんなに素晴らしい人でも羽目を外している時間が欲しいと思うでしょう。僕たちは尊敬する人に理想を抱きますが、そのイメージをいつも持ち続けるのは至難の業です。
大学教授、有名な俳優やタレント、著名人、大物政治家…多くの尊敬を集めている人がプライベートなことで責められて這いあがれないほどに責め立てるマスコミの態度には、やりすぎだろうと思ってしまいます。そうすることで売り上げがあがり視聴率が上がる。それだけの理由で他人を責め続けるのは如何なものでしょう。
そして、そのマスコミに同調してしまう僕たちも反省すべきところがあるように思います。マスコミもビジネスですから、他人を問い詰め、責め続けるほど儲かることを知っています。その報道を面白がって観ている民衆は、まんまとマスコミの罠にはまっているようです。あまりにも潔癖でなければならない風潮をそろそろ卒業したいですね。


