子供が必死になって自転車に乗る練習をしている。何度もこけているのにそれを見て、あざける人はいない。歯を食いしばってまた自転車にまたがる子供を見て、誰もが応援したくなる。そう、人は他人が頑張っている姿を見ると感動するものなんだ。

 

でも、自分が必死になってもがいているときは、何てダサくてカッコ悪いんだと思っている。もうやめようと何度も思うもの。それでも、頑張っていれば、支えてくださる人が現れて来る。その人は、自分の姿に感動して支えてくださっていることを忘れてはいけない。

 

癌を告知され愕然としたご老人が、残された人生を僕のパソコン教室で勉強していた。その方は、何もしなければ死に対する恐怖で押しつぶされそうになるからと毎日教室に通ってくださっていた。亡くなってから、その方の娘さんが教室に来て、父は最後まで立派でしたと語ってくれたことがある。