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少年老い易く学成り難し

 

少年老い易く学成り難し(しょうねんおいやすくがくなりがたし)とは、若いうちはまだ先があると思って勉強に必死になれないが、すぐに年月が過ぎて年をとり、何も学べないで終わってしまう、だから若いうちから勉学に励まなければならない、という意味のことわざ。

 

僕も学生の頃は、将来への展望がなく、ただ毎日同じことが繰り返され、いつまでも学生のままでのんびり暮らしていけると思っていた。学友と遊び、アルバイトに明け暮れていた。しかし、卒業して社会に出るとエリートコースではなく底辺をうろつくような人生を歩むことになった。

 

これではいかんと思って魚の行商を始めたが、魚をさばくことさえできない僕は、お買い物に来てくださる主婦の方によく叱られた。魚のさばき方や調理の仕方などを教えてもらいながらの行商だった。行商すれば個人事業主なので納税しなければならず、税務署に行って白色申告の仕方を教えてもらった。

 

儲けるようになると、商工会議所に行って青色申告の仕方を学び、独学でワープロを覚えた。青色申告するのに仕訳を覚え、決算書の書き方を知るようになる。行商からアパレルメーカーになろうと思い縫製のことを学んだ。生地の仕入れ先の開拓や洋服の型紙の作り方なども知るようになる。

 

僕は、学生の頃は勉強にはあまり熱心ではなかったが、社会人になってから必死になって社会で生き抜くための学びをやってきた。会社経営の仕方もデジタルツールの利用の仕方もこうして学ぶことで、今の自分がある。幾つになっても学ぶことに遅いはない。その気になったとき学べばよい。

 

僕にとって学ぶことは、生活費の糧を稼ぐことだった。学ぶことでより儲ける手段を得ることができた。貯金ができた頃には、金融知識を身につけるために図書館で勉強し、投資に失敗した事例を調べて学んだ。こうした学びがあればこそ、今の自分があると思う。70歳を過ぎた今でも学び続けている。

 

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