公共工事に天下りはつきもの
大物政治家や官僚は、退職後も大きな影響力を持っているので、行政からの仕事を受注できるように手配することもできる。自分の名前が表に出ないように、家族を受注企業の役員にして給与という形で多額の報酬を得るようにしたり、家族で会社を興して受注させ、丸投げさせて儲けるという方法もある。
都議会だけでなく、片田舎でもこうしたことはまかり通り、公共工事に群がる人は受注できるように政治家や官僚、企業ぐるみで動いている。何しろ、受注できなければ儲けが出ないが、受注できれば儲けは大きい。それがオリンピックや復興事業など大規模なものになるほど儲けも大きい。
企業の役員だけでなく営業マンもこうした受注に奔走するし、接待も過度になってくる。政治家も勝手に使って良いお金が入ってくると豪遊するようになり華美になってくる。態度も横柄になり、傲慢な言動が目立ってくる。議会を牛耳る政治家は、分け前を配分しているリーダーということになる。
企業の社外取締役、相談役、顧問、アドバイザーなどいろいろな役職名で、その企業が仕事を受けやすいように動く。その企業にとっては最高の営業マンなので報酬は多額になる。こうした政治家や官僚の天下りを止めようと議会で議論するのがお金目当ての当人なので、抜け穴だらけの法律になってしまう。