還暦（60歳）を迎えて、初めての長期出張になり、この先、何年こうしていられるだろうと思う年になった。周りを観れば、同年代の方は定年退職している。もう若くないので、無駄なことや遠回りのことはしたくない。若い方は、いつまでも生きていられると思って生きているが、こちらはあと数年でガタが来るかもしれないと思って日々を生きている。

 

年を取り、ボーっとした日々を過ごし、のんびりと命が絶える日を待つことは、僕にはできない。この命が燃え尽きる日が来るまで、僕は全力で走りぬきたい。例え、それがどんなにリスクがあろうとも、誰から非難されようとも、誰もが否定したとしても、常識や良識がないと言われても、僕は自分が信じるままに生きてみたい。

 

どうせいつかは誰もが死ぬ。それまでの命しかないのに、世間体だの、良識だの、常識だのと自分で自分を押し込めて生きるより、人々の非難中傷の的になったとしても、自分の信念のままに未来を切り開きたい。未来にリスクを負わない生き方は僕にはできない。挑戦すれば、いつもリスクは伴うし、話のネタになり非難されるが、その方が生きていると実感できる。

 

「もう歳だから」という言葉は、僕には、あとわずかの命だから今まで以上に真剣に、必死になって命を燃やしたいという気持ちにさせている。さっさと、会いたくない人に会い、やりたくないことをやり、多くの人々に感謝し、好きな人に会い、好きなことをやり、ボロボロになっても精一杯生きて、いつ死んでも悔いのない日々を過ごしたいと思うようになる。