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呆れた社長の仕事 その2

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中小企業では、会社のお金は自分が稼いだお金だと勘違いしている方がほとんど。少し儲かると、これまで頑張ってきた自分へのご褒美をもらいたくなる。一緒に仕事をしてきた従業員への感謝を忘れて、借金だらけなのに返済を繰り延べることはせず、社用車として高級車に乗り、社宅として不動産を購入し、高級腕時計や高級ブランドバッグなどにお金を使うようになる。

 

借金返済できる儲けが出ているのに返済しようとしないのは、返済の元金は儲けとして納税しなければならないが、返済利息分は経費として扱える。節税するには、更に借金して返済利息を増やして儲けを少なくする方が良い。更に、節税するなら、たくさんお金を使ってすべて会社の経費にすればよい。こうして借金は膨らんで、贅沢を覚えるようになる。

 

借金生活は、資産が膨らんでいて贅沢をしていても自己資本比率が小さいのでチョッとした出費でも危険な生活をしているのと同じこと。少しでも売上が落ちると、途端に赤字経営になり苦しむようになる。資産を売却して返済に充てなければ会社が持たないが、贅沢な暮らしが身に沁みついているので質素な生活はできず、愚痴っぽくなり、従業員に辛く当たるようになるし不平不満が募っていく。

 

目の前にある状況が観えなくなり、過去のことを根掘り葉掘りして不平不満を言うようになると末期症状。未来のために失くすべき資産を決めて売却し、身軽になってすべてを失くしてみれば、見えないものが見えてくる。それは、これまで従業員に心から感謝してしない自分自身の態度。愚痴や不満で腐りきったハートにも反省の色が観えてくれば、会社の再起も期待できる。

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