借金してまで欲しいのか?
投資には、元手資金の10倍まで投資をしても良い取引がある。100万円の投資で1%の儲けなら1万円だが、元手の10倍までの投資、1000万円の1%なら10万円の儲けが出る。もちろん、損するときも10倍の損失が出るので、元手資金よりも損失が出れば追証(追加資金のねん出)を求められる。
元手は100万円で1万円の儲けなら1%の運用利回りだが、10万円なら10%の運用利回りになり、そのことをアピールして借金する人の方が儲かりますねと誘いかける。株ばかりでなく不動産や高級車などにもこうした借金してまで手に入れることが素晴らしいことだという理屈にこうした考え方は利用される。
借金は必ず返済しなければならない。返済期間が長いほど返済額は減少するが、トータルの返済額は大きくなり、途中で返済できない事態になったときのリスクは大きい。若い方が多額で長期間の借金をしてマンションを購入するが、離婚や出産、リストラや病気、地震や津波などといったリスクは全く考慮していない。
ひとつでも歯車が狂えば、途端に返済に苦しむ生活ほどリスクの高いものはなく、ギリギリの生活のため、食費も切り詰めているので、満足に栄養も取れなくて病気がちになるし、我慢しているのでストレスが溜まり感情的になりやすいが、それは夢に描いていた生活とは違っているだろう。
皆が買うから、私も借金してまで手に入れるという付和雷同型の考えはしないで、皆がマンションを買うなら、私は安アパートでせっせと貯金して、老後の資金を蓄えておこうと現金で持っている方が、何でも買えるという心の余裕が持てるぶん幸せだろう。貯金がなければ欲しいものでも、貯金がたくさんあれば買いたいと思わなくなる。