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わかるとできる物語 第4章 6 ロイヤリティーをごまかすオーナー様

2014-07-13 16.06.07

「わかるとできる」パソコン教室に加盟した方は、当初、授業料売り上げの15%をロイヤリティーとして頂いていた。月商200万円の授業料売り上げ(2014年での平均月商)があれば、本部に申告していただき、30万円を翌月、ロイヤリティーとしてお支払うという契約になっていた。現在では、これを廃止して毎月13万円の固定ロイヤリティー(2014年現在)として徴収することにしている。

 

自主的な申告制度は、中小企業様が税務申告をするときと同じように、できるかぎり安くしたいので過少申告する方が後を絶たず、まじめに申告してくださるオーナー様への平等性に欠けるため、本社SVの仕事は、キチンと授業料売り上げを本部に申告してくださっているかどうかの調査になっていた。あからさまな過少申告はテキスト売り上げや生徒数から明らかにわかる。

 

過少申告しているオーナー様は、本社SVが教室に来ることを極端に嫌う。教室インストラクターは、そんなことを知らないので、本社SVが経営指導に来てくだされば、喜んで教室に入れてくださるし、シフト表や生徒管理台帳を見せてくださる。こうして不正申告が発覚し、オーナー様に注意し、キチンとした申告をするように指導する。こうした場合、教室インストラクターも自社のオーナーを不振がる。

 

本来、SV(スーパーバイザー)の役割は、パソコン教室「わかるとできる」の教室運営の指導によって業績を向上させることにある。そのためには、経営指導する加盟校様と直営教室の業績を開示して、加盟校様の業績と比較・検証して、何が欠けており、何が必要なのかを具体的に経営指導しなければならないが、お互いにその情報開示ができないので、決め手に欠いていた。

 

授業料の申告をエクセル台帳に入力して本部にはFAX送信にしていたが、教室インストラクター業務が軽減できて、過少申告ができないように生徒管理システムを構築するため、初期開発費だけでも1億円以上の投資が必要になった。毎年の管理費は数千万円にもなるがロイヤリティーの平等性を保つには必要不可欠なことになった。そうしなければ、キチンと申告している人が馬鹿を観ることになる。

 

不正申告が加盟校様のインストラクターからBUNちゃん先生に内部告発されていたのは、BUNちゃん先生が教室の立ち上げからスタッフ指導に至るまで行ってきたからに他ならない。オーナー様や担当幹部は、DVD教材の視聴などしないので、教室運営の具体的な指導ができない。全国の加盟校様のインストラクターは、BUNちゃん先生に直接聞くしかなかった。

 

経営者や担当幹部が、いつも現場にいて、その現場の商品やお客様、教室管理のノウハウ、生徒管理のノウハウ、販促のノウハウ、教室運営のノウハウ、損益分析のノウハウなど、業績に関するすべての分野で信頼されていれば、従業員はついてきてくださる。僕は、そうした分野では今でもナンバーワンであり、いつも教室現場を大切にして巡回している。

 

加盟校様の社長様が、担当幹部を決めて任せれば儲かるだろうと思っていれば、担当幹部は社長に気にいられようと動き、社長を手本として教室スタッフの指導育成すら本社に投げかける。教室スタッフは直接教室に来て教えてくれる僕に親しみを感じるのは当然。彼らは、毎日のように僕にメールや電話をくれていたので、加盟校様のことは筒抜けだった。

 

社長は、高級車に乗ってゴルフやセミナーに行っているが、自分たちの教室には来ないし、担当幹部は忙しいと言って現場に入らないし、教材に関する質問や生徒対応などには何一つ答えてくれない。どの教材は、どのように、どこで、いつ、提案すればよいのかはBUNちゃん先生に聞くしかなかった。その時に、彼らは自分たちの会社の社長や担当幹部の言動を話してくれる。

 

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