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おごれる者は久しからず

 

平家物語の冒頭に、「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。」と書かれています。古文の授業で暗記した方もいる有名な一説です。

 

平家物語は、今からおよそ800年前、鎌倉時代の初めに成立したと考えられています。作者不明で、平安時代末期の平家一門の栄華と滅亡を描いた物語。1180年ごろから1185年の壇ノ浦(山口県下関市と福岡県北九州市の間にある関門海峡の海域)の戦いまでの物語です。

 

成功した人は成功した証だと贅沢しがちですし、慇懃無礼な振る舞いをしがちです。高級レジデンスに住み、最高級レストランで食事し、高級車に乗り、高級ブランド品で身を固め、これ見よがしに自慢して周囲の羨望の的になって悦に浸ります。

 

法人会でもこうした人をよく見かけますが、30年と持ちません。早い人では数年で没落します。成功自慢は自分を孤立させるもっとも有効的な手段です。羨望の的になると忠告や諫言が耳に入らなくなります。自分の間違いを指摘する人がいない状態になります。

 

また、成功しているのでこれ以上の努力をしなくなります。誰もが褒めてくださり、誰もがうらやましいと言ってくださる。あちこちに行っていると努力する時間が無くなり、努力することすら忘れてしまう。そうして徐々に落ちていく。

 

落ちぶれたとき、これまで褒めてくださった人は誰も助けようとはしません。自慢ばかりしている人に助け船を出しても嫌われるだけだと思えるからです。聞く耳を持たない人に忠告や助言など無意味だと思うからです。

 

だからこそ、成功している人は謙虚であり、多くの人の支えがあるからこそだと感謝し、人々のためになることを実践して泥にまみれることを恐れてはいけないのです。傲慢にならず日々精進しているからこそ見えないものが見えてくるのです。

 

 

 

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